フィルム現像やプリントの処理工程の情報は、Webの基本情報として明確化すべきだった。

お店の利用者やWebをみて下さる方に対して大切な情報として、開示すべきでした。

日常作業で自身の撮影したフィルムやユーザーにとりましても、スローでベストな選択を23年基本を変更せずにやっています。


フィルムやプリントの仕上がりだけ見ている分には、処理方法まで気がつかないですよね。
街中にあるミニラボでフィルムから、同時プリント15分仕上げとかよく見かけますね。


うちでは、プリントは現像、定着、水洗(ケミカルリンスで)3升で水洗して乾燥しております。


フィルム現像は発色現像3分15秒・漂白(脱銀)1分・定着1・定着2(2分)・安定リンス(3升水洗)
現像から乾燥仕上げで、だいたい14〜15分掛かります。


ネガ現像はKodakの処方の名前がC-41で世界に通用していて基本は一緒です。富士フィルムでは同様の物を
CN-16といっています。


フィルム現像の場合、迅速処理と言われているC-41RA・C-41Bこれは水洗の所を、薬品処理しています。
それが、迅速処理です。プリントまで15分仕上げの秘密です。



実際プリントのプロセッサーであっても以前こちらのBLOGで取り上げた事がありますが、現像液の高温処理
をして、隣の薬品に移る時、空中で化学反応が進むため、隙間から隣の升の薬品に移す工夫があったりします。
QSS23型のように、上部ターンガイドで印画紙をU字ターンさせる間に、化学反応が進みます。


また、このようなフィルム現像の水洗部分の水をつかって洗わずに、残留する薬品の影響を受けないのかは、
知りませんが、私は、メーカーにたとえ頼まれてもやりません。



スピードに注目するあまり、何が安く、何が高いかは、個人の判断でありその選択はユーザー自身で判断して頂く
わけです。

ネガの保存性の価値をどのように考えるかという事にもなるのでしょうか?


過去に,時間を早める為の処理で、トラブルがあったという話を写真の関係者から聞いております。


純正仕上げとか、メーカーにこだわる人もいるようですが、そのシステムの内側でどのような処理を
しているかは、ユーザーは知る由もない訳です。


作業するのも、プリントするのも、人です。


アナログは、人その者の判断で、薬品は、ここがベストで、印画紙は、富士が良いとか、Kodakでは
どの位、プリントの違いがあるとか、変化があるとか無いとか。フィルムとの相性で違いはどうなのか?
QSS23の場合、印画紙の一個のマガジンには、4種類の設定が可能です。


面質といって光沢、半光沢、微粒面、無光沢、というように管理する為です。


その機能を使って、違うメーカーの同じ印画紙の紙幅を揃えてテストが出来るので、個別管理をして
実際の違いを実験が出来ます。

営業で、テストしてみて下さいと言われずいぶん前に一ロールの端尺でテストした事もあります。


結論は、店主の考え方そのものが反映されるシステムではないでしょうか?


こんな時代ですから、経営的判断で、経済的理由を優先して、やっている所も、多いとと聞きます。


私はこの地に移転する前に、プロラボにアドバイスしてもらい、ずっと薬品と印画紙は同じ組み合わせです。

たまに電話で問い合わせをしてくるお客様は、何かを妄信していて、その信じている判断基準に、こちらの店が
適合しているのか、否かしか興味がない方が多い印象があります。


言い方を変えますと、バックヤードでやられている事は、問い合わせてくるお客様には、ネガ現像・プリントの
実態は分からないままになります。


デジタル機で焼かれていても、銀塩処理されていると勘違いしていて、気づかない人も世間には、多いのでは
ないでしょうか?

以前も指摘しましたが、本物銀塩という言葉でWeb検索するとデジタル機のところが出るは、出るは、
ご丁寧に、訳の分からないこじつけを、1ページをさいて、インクジェットと対比して、語る始末です。
我田引水ここに極まれりです。


正しいのならいざ知らず、誤った情報の、拡大と再生産は、専門業者としては、いただけません。



              銀塩写真を続ける為のー銀塩魂ー

先日、ある中古業者さんから、部品取り用ののQSS23型が入荷しましたが、どうしますか?というものでした。
どうにも収納する場所もなく、PMドライバも部品取りで使ってしまったので 欲しかったのですが、辞退しました。


関東のエリアで、3台使っている所があると、説明された業者さんですから、また一軒、銀塩を止めたんだ。
という、寂しさにおそわれました。あと2台か?


銀塩写真の絆のメンバーの山川映さんが、急逝されました。8×10と、ピンホールカメラの講習を担当
して頂きました。写真連盟のB&Wの指導もやられておりました。
Webの銀塩BLOGの記事を書いて下さい。とお願いしていて、そのままになりました。


銀塩写真に、一途で作品は、8×10で撮られ、グループ展で訃報を知りました。ご冥福をお祈り致します。


                銀塩は 清く ただしく 美しく 


今回の忘れまじ東北は『忘れまじ気仙沼階上』です。
いとも簡単に津波が越えて、逃げ遅れたといっておられました。この防波堤には垂直の鉄筋が見られず、防波堤は
陸側に倒れていました。どういう仕様の工事なのだろう。


 


ご遺体も戻らず新盆を迎えました。庭の石と、残ったのはこの木だけだったそうです。これを撮って下さい。
娘さんに言われました。 
 


今年のように暑い夏でした。

ご冥福をお祈り致します。