就職写真戦線に異常あり!

原則、写真撮影しお客様にお渡しし、いかばかりのお代を頂戴するという事は、お渡しする写真にも責任が発生します。

都内のマスコミによく取り上げられる複数の有名スタジオでは、撮影が終わると提携先の出前DPE店に出すとか、利用者の住まいの近所の写真店に出すかを選択させます。24枚撮りフィルムで色々なサイズで撮影し、お客さんに好みを選ばせるシステムです。しかし、急いでいたり、沢山エントリーをしたい大学生はLサイズで小さく顔が写された銀写真を選択します。
そこでは、事前にテンプレートを渡して証明写真のカットの仕方、テンプレートのガイドというメモ、や提携ラボの地図、注意書き、背景の色、プリントの焼き方の指示、ノーマルより一段明るくとか書かれたメモと別に焼増しのご注意と書かれたものを渡されます。

焼増しはCDからのデジタルプリントをおすすめします。と太字で書かれております。
そこで、利用者はCDに入ったデータからLサイズ全体写真の中に4×3フレームで顔が小さく写っているプリントですから相当のトリミングになります。
例えば全身写真から顔の部分だけをトリミングするイメージです。ネガフィルムをスキャナーで取り込んだデジタルデータでの銀写真のトリミングですからジャギーが出ます。デジタルデータからのプリントですから粒状性も荒れます。
また、利用者が顔の部分が欲しいのですが、Lサイズ全体で色管理のソフトが働きますから、利用者の欲しい顔色は希望する色とは程遠い仕上がりになります。
最初のDPE店でのプリントの背景のネイビーのグラデーションの白の部分が始めから白にプリントされていない例も沢山見ております。

こんな事例もあります、コンビニでCD-Rからの30円のコピー機でLサイズ出力しますと、顔がオレンジ系の色調になります。そして、コピー機ですから網点の表現で押してするべしで、求めるクオリティーから遠ざかります。
まとめ
●証明写真でフィルムの良さを活かすには粒状性の細かさをプリントする場合、ワレットといってサイズ毎に4枚とか2枚が一枚のネガの良さを最大限に引きだせるる特殊レンズでプリントすると綺麗なのです。
●デジタルデータ化されたデータでLサイズにプリントして4×3が取れるサイズではジャギーが出て仕舞いますかすから、どうかな?(入力ピクセルの知識があれば専門家であれば分りきった事です。)
●マスコミは実体を検証せず安易にとり上げ、読者に対して誤解を招くようなミスリードしてはいけないと思う。この情報が分散し拡大します。訂正したり,修正する労力をどう考えているのだろう。マスコミの責任でこれらの修正はすべきです。
●大学生の就職合同説明会等で、上記のようなスタジオや某写真館をマスコミが取り上げるから、良いと言わんばかりに、推薦するような誤誘導は如何かと思う
●不況で新卒という唯一のチャンスを上っ面の取材ではなく、真摯に良心をもって取材して欲しい、人の将来、人生がかかっているのであって、某誌で扱ったからとかではなく、独自取材してほしい
●ますます、デジタル化が進みスタジオ選びとか、銀塩写真の知識がほとんどない学生が多くなっていると同業者からも聞いております。

●スタジオ、写真館のプリント迄の一貫性までををチェックしてもらいたい