アナログだから出来るブローニーフィルムの特殊加工プリントとは

その昔、大判カメラ用の海外製の広角レンズは周辺部の光量が落ちるという欠点がありました。それを補う為の特殊なフィルターがありました。現在もYさん他で売られています。海外製のフィルター一枚がこんなに高いの?という驚くような値段です。ところが、日本のフィルター製造会社であるマルミ光機も作っていました。
ところが、広角用なのでフィルター径が大きめなので、使ってみたくなる52mm~58mm位のものがありませんでした。

四隅が暗くなるようなこの特殊フィルターを使い、QSS23型のNikonのズームレンズに加工をして使い実装してみました効果としては、覆い焼きの雰囲気が出ます。
展示用作品・個展用銀塩写真オリジナルプリント・撮影したモノに大きめなスポットライトが当った効果ですetcそんな訳で用途は無限大です。

B&Wではよく使われている手法です。引伸し機を使ったアナログなカラープリントでもこのような覆い焼きの方法は行われていました。銀塩写真の機械を使ったプリントでは、珍しいと思われます。スタジオ撮影では、レンズ前につけるヴィネット撮影の手法、同様の効果です。

見本写真は、お客様が撮影しましたFUJIFILMの645のカメラで撮影された物です。
テストプリントでは、空のグラデーションや均一な白壁、怪しげな雰囲気を出したい時に効果を発揮するようです。飽くまでも120・220ネガのみになります。

プリント時に何の補正も加えずに中央部が暗くなったフィルターをプリント用のズームレンズに加工をしてプリントしたモノです。通常よりも中央部が2絞り分明るくなります。

加工した完成品です。