このところトラブルのあるフィルムばっか?

このフィルム20年くらい前かな?とか言われてしまいました。やはり今回も、樟脳入りのタンスの中に
タオルでくるんで、カメラを保管していたそうです。この商売をやるようになり樟脳の臭いには、
凄く敏感になりました。私は,昔から効果の程も分からず,気休めに使う樟脳は嫌いです。
樟脳を沢山使う,兄弟も好きになれませんでした。


話をフィルムに戻します。フィルムのカーリングがひどく、しかも樟脳を入れたタンスから、
取り出したカメラに入っていましたフィルムですから、化学変化に無防備な状態です。

基本フィルムは、ホルムアルデヒドetc化学物質に影響され易いので、フィルムケースや、アルミ蒸着の
パッケージに入っています。


フィルムピッカーでもベロだしが出来ないフィルムは? 何十年も巻かれたままですと、
曲がったままのフィルムは暗室でパトローネをかしめている片方を破壊します。
そしてフィルムを救済します。

専用の道具の無い時は、ラジオペンチでも、ニッパ、栓抜き、手探りで鉄板の角で指を切ったり
自家現像をされる方は、ダークバッグや暗室内での受傷事故にくれぐれもお気をつけ下さい。


               銀塩写真を続ける為の 『銀塩魂』
日々仕事は、フィルムの諸々のトラブルに遭遇します。その時の心の持ち様は、何だろう?
凄く時間に追われていると、焦ったり平常心で,いられなくなるかもしれない。

何とかして,救出したい、ここで,納得のゆく結果が出せなければ、次はない。
また、他のどこかで,セカンドオピニオンのような事も今では、ないだろう。

人は無理しないでって言うけれど、諦めたらそれで終了。
その連続です。

綺麗ごとではなく銀塩写真をやっていた専門家の方々が、QSS19,QSS23のパーツを託してくれて
贈る言葉は、『銀塩続けて下さい』です。
その言葉を受け止めて、続けている訳です。

託す人は、それぞれの理由で止めざるを得ない訳です。

銀塩写真は化学変化と光学の融合な訳です。手間がかかり,時間がかかり、納得のゆく
結果は簡単ではないけれどだから、銀塩写真が面白いのだと思う。

まさにスローライフそのものだから良いのです。


今回の忘れまじ・東北は『忘れまじ東北・石巻