今となっては、一朝一夕には出来ないアナログ写真屋

アナログ写真屋をこれから育成する事は、今となっては無理でしょう?
リアルタイムのフィルムの事が理解できなければ無理ですし、過去のフィルムの
特徴やら、フィルムの癖を分かる事も今となってはほぼ困難です。継続している事が重要です。

あとは、今がんばっているアナログ写真屋を、盛り上げてもらいたいと願うばかりです。

フィルムが激減しているので、カラーバランスが崩れている、デジタル系のラボが、普通に

あります。


怖いのは、日常に潜む、ちょっとした異変に対する気づき、見落としの注意です。


極論すると、よく顧客が求める純正仕上げの薬品でも、印画紙でもありません。


アナログの機械は、壊れていなければ、正しいグレーを表示してくれます。

機械の管理者は正しくグレーを見逃さずに、操作すれば良いのです。管理者の目が大事なのです。

コンストで確認する事は、もっとも重要ですが、コンストを、とってもそのインターバルで、

おかしくなったり、日々現像液は生き物みたいなものですから、油断出来ないものです。

前提として処理しなければ、変わるものです。



365日休み無く機械を動かしていると見えてくるものがあります。 日常が大事なのです。

今営業している地域の日本各地のアナログ写真屋を贔屓にして頂きたい。と望むばかりです。

一朝一夕には、出来ない商売なのです。



昭和の頃や、平成の頃の3大メーカーが、ビジネスモデルとして一気に量産されたビジネスモデルは

今はあり得ない事です。銀塩写真のビジネスモデルは、とっくに成立していないでしょう。


ましてや、フィルムの歴史上晩年にさしかかり、さして文化的価値を顧みられぬまま、野ざらしの放置状態です。




先日の新聞で東京工芸大学の先生でもある、カメラマンの広川泰士さんが新聞のインタビューで、

ゼラチンシルバーセッションの活動の傍ら、『まだ、銀塩写真でやれる事があるのではないか?』

という記事の内容はまったくもって同感です。

読んだあと、しばらくぶりで先生に早速メールしましたら、心強いです。と返信がありました。



            ー銀塩写真を続ける為の『銀塩魂』ー

アナログの銀塩写真のプリンターはおおかた色管理は、似ています。
QSS23型の35mmフィルムの色管理はDXコードで管理しています。ですからDXコードがない120サイズは
アナログ的調整になります。


アナログでフィルムのネガチャンネルというホルダーがあり、ノーマル・アンダー・オーバー・でそれぞれ
Y・M・C・D のデータを入れて管理するようになっております。


また、ユーザー管理チャンネルと言う高度なチャンネルでは、ノーマル・アンダー・オーバーでY・M・C・D
で標準的なノーマルネガであれば、ノーマルでプリントが出来ますが、カラーバランスが崩れたネガの場合、
例えばアンダーの場合はカラーバランスが崩れておりますので、標準と比較した場合、赤黄色くなっている場合に
シアンを多めに加算して、黄色とマゼンタが引かれ、アンダーでもバランスが補正され、救済されます。


オーバーも同様に補正します。一見簡単で単純に見えていても、微妙に複雑に管理されております。

ネガの乳剤の個別色管理が反映されプリントに活かされるるようになっています。


         今回の『忘れまじ・東北』は『忘れまじ東北・石巻』です。

QSS23型は、トリミングネガマスクがあり、保有しているズームレンズも2種類あり、35mm・120サイズ
のネガのトリミングができます。


津波で流されたこの漁船はワイドラックス F7で撮ったものをトリミングしてプリントしました。