銀塩写真にとって幸運だった生き残ったメーカーとは、

先月末、19本の未現像フィルムが持ち込まれました。昨日は、5本持ち込まれましたが、
保管状態が良くなかったのか、上手く焼けません。

ナフタリン・樟脳・ホルムアルデヒド・各種カビ防止剤etcはフィルムに悪影響を及ぼします。
天地にマゼンタぽいピンクの変化がでます。
撮影前も、あともフィルムケースは、何の為にあるのか考えて頂きたいですね。


その現像結果の事がタイトルの意味です。
このところ、5年から7年前の古い使い捨てカメラが持ち込まれます。


19本の方は撮影者が、同じ人物です。沢山撮った頃が女子高校生・大学生の頃のようです。
以前から面識のあるお客様です。

印刷された期限の2〜3年前に製造されたものと思われます。そうしますと、7年から9年くらい前に
露光済みという可能性もあります。


面白いことに、撮影年代が、1年〜2年に凝縮していました。
あとは、保管場所と、保管場所の温度が影響します。


これは、フィルムの経時変化のデータとしては格好のケースと思いました。
19本中3本だけが、富士フィルムでiso1600です。 その他は、Kodakの比率が6割でその他がコニカ
ミノルタです。


なぜ、このようなメーカー比率かと言いますと、納得がゆきます。高校生が購入するのですから、
価格です。フィルムの性能がいい、悪いではなく、価格が優先順位なのでしょう。



現像結果ですが、全体的には、相当のカブリがきておりました。QSS23型のネガマスクは、フィルムの
パーフォレーションのDXコードが読み取れる事。

24mm×36mmのネガの隣の駒が2mm位の間隔がある事が必要です。
そうしなければ、1駒づつの読み取りが出来ません。


19本中のフィルムで35mmのネガマスクが読み取れたのが、富士フィルムのiso1600フィルムです。
その他のKodak,コニカミノルタのフィルムは、ネガマスクは全く通常の方法では、読み取れませんでした。
Kodakのフィルム感度はiso800GT-3です。コニカミノルタは日中使い捨てカメラで撮ると、露出がオーバーで
補正の余地がありません。


今後、フィルム業界に参入する新規メーカーがあるかは分かりませんが、私は富士フィルムが残ってくれた事に
銀塩好きは、多少とも感謝してもいいかもしれません。


性能がやはり、高品質で安定しています。今回の感想と、同様の経験値は22年間ほぼ毎日プリンターを
動かしているので、今回の同様の感想はありましたが、同一人物で良いデータが取れました。



そうすると、3/19本しかプリントが焼けなかったのか?
と言う突っ込みを入れられそうですが、裏技でなんとか、焼きました。50〜60枚くらいNGのプリントが
でましたが、焼き直して納品しました。


使い捨てカメラですから、フィルムの種類が把握できますので、標準的なフィルム毎の固有のデータを管理しています。
ノーマル・オーバー・アンダーのデータをスキャナーデータとして保存しております。


そのスキャナーデータと更にスキャナーデータが使えない時に固有のフィルムデータを99チャンネル保存しています。
今はないアグファコニカミノルタのデータもあります。



このように、DXコードが読み取れない時にフィルムデータが使えます。差分を補正値として補完してプリントします。
残ってくれましたのが、富士フィルムである事に感謝しています。



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今回このシリーズのタイトルにふさわしいのかは分かりませんが、『忘れまじ東北・六カ所村』とします。

いざ 核のゴミ再処理工場を撮る場所の死角は中々ありません。しかし、六カ所村原燃PRセンターという立派な
建物があり、そこには再処理の模型やら、展望台から遠景ではありますが、撮れます。

この時期に、核のゴミ再処理工場の中は、見学できる訳でもなくこんな模型を見学できます。
日本は原発ででる核のゴミの最終処理が決まってもいる訳でもなく54基の原発があります。
海外で再処理してもらいここ六カ所村で保管している訳です。

日本がよしんば、脱原発となっても、中国では更に多くの原発の予定があり、韓国にもあります。


アメリカの研究機関から50万年後の地球の大陸移動が発表され、その予想図は、北半球の北極側に大陸が、ほとんどが移動するという物です。


こんな地殻変動が起きたならば放射性物質半減期が10万年というスパンで考えても、到底地中の保管管理はどう見ても無理っぽいですね。